知合いの士業が事務所をオープンした。
10年ぐらい自宅事務所でされていたらしいが、この度専属事務所をオープンされたようだ。おめでとうございます。
さて、そこで思い出すのが、自分の起業1年目。今考えると、右も左も分からなかったわけであるが、その中でも意識してやったこと、やらなかったことがある。
意識してやったことは、大きく2つだ。①専属事務所を出したこと②ホームページを作成したこと。今日は専属事務所を出したことについてお話ししてみたい。
以前からお付き合いがあったビルのオーナーに相談し、そのビルの中に事務所スペースを作ってもらった。士業起業に関する本などを読むと、「士業に事務所はいらない」、と書かれていることが多い。
確かに士業(特に診断士)の場合は、事務所が絶対必要なわけではない。愛媛県内の先輩診断士も自宅事務所の方が多いように思う。事務所は固定費がかかるし、外出していることも多いから、不在にする時間も結構ある。打合せは顧客先か、喫茶店で行えばよいという意見だ。一理ある。
私も事務所オープンして間もなく、大先輩が来店し、「今すぐ事務所を閉めなさい」、と忠告いただいたことがある。
私が考える事務所があることのメリットは、①顧客獲得の助けとなること②公私の切り替えができやすいこと③情報発信の基地となること、の3つだ。順番に説明する。
①顧客獲得の助けとなる
相談者の中には相談内容を社内関係者に聞かれたくないというケースがある。その時事務所に来店いただき、ゆっくりお話していただくことで、顧問契約などに進むことがある。相談者(中小企業経営者)も事務所を見ておくことで、安心感にもつながるようだ。事務所を構えている士業ということで信頼感のアップにもなる。
②公私の切り替えができやすいこと
他の方は分からないが、私の場合は、家から事務所に向かう過程が大切である。通勤途中に当日の仕事の段取りを考えるなど、気持ちが仕事モードに切り替わる。子供にも仕事に向かう父親を見せることになる。
③情報発信の基地になる
事務所というスペースは、私にとって情報発信、情報収集の基地だ。異業種士業が集まって交流を深めたり、金融機関や行政の関係者も顔を出していただり、事務所があることで情報が集まることも多い。
以上、私が考える事務所を開設することのメリットだ。デメリットもあると思うが、自分にとっては気にならない範囲だ。
次回は、ホームページについて話をしてみたい。